8.大家族 or DINKS世帯
ファーストムーバー狙うなら、
スマート契約&時間帯別メニューを使いこなせ!
毎月の電気代が1万7,000円超え、そんな高額家庭や、
共働きで昼間は不在というDINKS世帯に送る秘蔵プラン。
電気代が下がる凄ワザ、教えちゃいます。
東京電力
毎月1万7,000円ものお金が飛んでいく〜とお嘆きのご家庭に1度は、検討して欲しいのが、東京電力の『プレミアムプラン』。
このプラン、東電が自由化の目玉として提供する『スマート契約』なる新たな料金体系を導入したもの。従来の規制料金では、基本料金は契約アンペアに応じて、50Aなら1,404円、60Aだと1,684.8円というような固定制。
電気使用量の多い家電を同時に使って「電気が消えた」。そんな経験、誰もがあるはず。ブレーカーが落ちる制限値が、契約アンペアで決められているわけです。でも、1度経験してしまうと、多くの家電を一緒に使うことは控えますよね。「実際にお客様が使う電力を契約電力にしたら、今の契約方式は少し矛盾してしまう」(東京電力カスタマーサービス・カンパニー業務統括室、川本清充課長)。そうした制度を解消するため、導入したのがスマート契約だったんです。
このスマート契約とは、ご家庭のピーク電力に応じて、基本料金を上げ下げするもの。つまり、スマートメーターで計測した過去12か月間のピーク電力のうち、最も大きかった値が契約電力に設定されるのです。
例えば、ピーク電力が2kWなら、基本料金は468円×2kW=936円。でもこれが5kWになると、2,340円まで跳ね上がってしまいます。「電気をよく使うから、諭吉と漱石がお財布から逃げていくのに、本当に安くなるの?」「そもそも我が家のピーク電力なんてわからない」と疑うのは少々、早合点。
まずピーク電力の簡単試算は、契約アンペアの6掛けとされています。50Aなら3kW、60Aだと3.6kW。しかも5kWまでピーク電力をあげようと思うと、消費電力1,200Wのドライヤーを4台、それも30分間ぶっ通しで使い続けて、やっと4.8kW(4,800W)ですから、こんなご家庭ほぼないでしょう。東電も「プレミアムプランの想定ピーク電力は3kW」と言います。
スマート契約の基本さえ押さえれば、あとは簡単。家電を一気に使わないといったちょっとした工夫で、ピーク電力を下げましょう。でも、家電好きユーザーならいざ知らず、消費電力量を把握するのは正直、面倒。そこでおすすめなのが、乗り換えのタイミングを狙いすますことです。
電気の消費量は春秋が少なめ、蒸し暑い夏に一時増え、寒い冬にピークを迎えます。つまり、最も電気を使う冬に乗り換えれば、ピーク電力も一気に最大となり、5kWのピークを記録すれば、この5kWが1年間ずっと続いてしまいます(表参照)。
上がる分には短期間で増えますが、ピーク電力を下げるのは1年がかり。でも逆に、消費量が少ない春や秋に乗り換えれば、最低水準のピーク電力からスタートできます。乗り換え時期を狙いすますだけで、基本料金は確実に下がるわけです。
電気消費量600kWhを対象にしたプレミアムプラン。恩恵を受けられる家庭は少ないと思いきや、「約2,000万世帯(東電管内)のうち、10%が対象」(川本氏)になるそう。大家族やペットと暮らすご家庭は、検討する価値ありです。